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思考は既に、負の連鎖に陥っていた。
頭の中ではいくつもの最悪な状況が、思い浮かんだ。
「考えるな! そうだ、きっと母さんの悪戯に決まってる! そうさ! そうに決まってる!!」
頭を抱え悲痛の叫びを上げ、現実を否定する華音。
発狂寸前であった。
そしてリビングまで後、5cmという所で華音は戸惑った。
見て良いのだろうか。この現実を見て、俺は明日からもやって行けるのか。
リビングの扉は既に少し開いていた。
手を掛ける。キィと扉が少し軋む音がする。
扉が開き、華音の目の前に現実の光景が広がる。
「…っ!! うわぁぁあああああああああああ!!!!」
そして、華音の日常は崩れた。
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