1章:転校初日

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季節は春。 出会いの季節とも言われ、一部の人間が心踊る季節である。 そして、神音市に存在する学園。 『真麗学園(しんれい)』 そこは、学園までの道のりに桜並木が立ち並んだ、美しい景色の見れる数少ない場所。 そこが華音の新しい学園である。 ある一角のアパートに華音は住んでいた。 二階建てで、六つの部屋があるアパート。 102号室。そこが華音の住む部屋。 今日は転校初日であるため、少し早めに華音は起床した。 部屋は六畳一間で、必要な物以外は置かれておらず。なんとも簡素な部屋である。 ジリリリッ!! あらかじめセットされた目覚まし時計が鳴り響く。 すると、床に敷かれた布団の中から、ダルそうに腕が出て来た。 パンッ! その腕が正確に目覚まし時計を止める。
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