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そして勢い良く、布団から起き上がる。
体中に汗をかいており、呼吸も整っていない状態。
「はぁっ、はぁっ、はぁ……夢…か……」
額に汗を滝のように流し、憔悴仕切った顔で今が現実であることに、少しの安堵感を感じる。
布団から出て、華音は顔を洗いに洗面所に向かう。
ジャバッ! ジャバッ!
冷たい水で顔を洗う。
自然と、先程のような心苦しい感じはなくなっていた。
度々このような夢を見てしまう時がある。
もはや発作のようなもの。直す方法は、華音本人にも分からない。
「まだ、終わらないのか。この地獄は…」
洗った顔をタオルで拭き、制服に着替える。
しかし、ここで気づいた違和感。
華音は、床に転がっている目覚まし時計を見ると、今度は冷や汗をかいた。
8時20分
完全に遅刻である。
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