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私ははっきり言って鈴木三枝子という人が苦手だった。
キャーキャーうるさくて、授業中もじっとしてない。ギャル系で運動神経抜群。活発で明るい。
対して私は地味で目立たなくて優等生で真面目、彼女の溢れんばかりのパワーに振り回されている感じだった。
周波数が合わない感じだった。
地理の時間の時だった。
三枝子は授業をぼやっと聞いていた。
「ねえ先生、さっきからひらがな1文字もないよ…漢字めんどい~]
唐突に三枝子が言った。
一同爆笑、黒板には
熱帯雨林気候
サバナ気候
砂漠気候
ステップ気候
地中海性気候
と書いてあった。
「まったく…鈴木はいらんところばかり見るんだから」
教師も失笑…
私はべつにどうでもいいと思った。
三枝子に授業妨害されて少し腹が立った。
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