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ジリジリと鳴る目覚まし時計の
音で一日の始まりが来る。
時計のボタンを押していつも
不機嫌そうに目を細めて
時間を見る。
夜が終われば朝が来る。
あたしは朝が嫌いだ。
起きるのがめんどくさいとか
もっと寝ていたいからとか
そんなことじゃなくて、単に
学校に行くのがイヤなだけ。
この病気を持ち始めて
もうすぐ四年が経つ。
病気を持ち始めてた頃は
あまりにもショックで
落ち込んでしまったけど、
親に見放されて一人暮らし
するようになってからは
泣くことなんて消えた。
でもその逆に笑顔が消えた。
どうやって笑顔を創るのか、
どうしたら誰かとお喋りを
したり、一緒にお弁当を
食べれるのかも……
全部、皆灰になった。
飛び散った灰は元に戻ることは
できないけれど、誰か…一人
でもいいからその焦げた粉を
拾ってくれる人を……
あたしは心の中でそう
探しているのかもしれない。
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