依存 のち 麻痺

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待ち合わせの時間になっても、しっかは現れず、 仕方ないので自宅の電話にかけたが留守電になっていた。 留守電に、『先に行くね』ってだけ吹き込み学校へと足をすすめた。 ―絶対おかしい。 そのヨミはあっていて、今日もしっかは学校に顔を出すことはなく、放課後しっかの家に行く事にした。 ―ピンポーン… 何度か呼び鈴を鳴らしてみるが、人の気配がない。 そしてドアのぶに手をかけると、簡単に開いた。 『お邪魔しまぁ…す』 足の踏み場がないくらい、ゴミが散らばっている。 『しっかのお母さん、綺麗好きなのに…』 やっとの事でたどり着いたしっかの部屋では、放心状態のしっかがいた。 『…しっか…だいじょ 『…離婚した…』 『えっなん… 『そんなん、私が聞きたいっ!』 『…ごめん…』 『せっかく、お金いっぱい貰ったのに…これじゃぁ、うれしくもなんともないよ…』 そのしっかの言葉に、フーガは一際反応し、ほのに残りのカード枚数を確認とらせると 『…何これ…』 フーガの思惑どおり、カードは殆どない状態だった。 『しっか…また来るから…気を落とさないでね…』 ほのの語りかけにも、しっかはほぼ無反応になってきた。 『ほの、連れていきたい所がある。ついてこい』 するとフーガは、ある方向へと、飛び去っていった。
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