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教室内は既に賑わっていた。
裕祐は
亜姫の後ろなので、
既に何人かのかわいい女子に声をかけられていた。
(さっき言ったことと
ちがうじゃん。ばか裕祐…。だからタラシって亜姫に言われるんだよ!!)
そして、
亜姫は、というと、前の席の女子に声をかけようか迷っていた。
ショートカットだから、気が短そう???
いや、
人は見かけで判断しちゃダメだけど、
あぁ。もう
緊張するなぁ
セミロングの亜姫と違い、活発な雰囲気を持つ人だった。
「あ……あのぉう!!」
亜姫は恐々と声を出した
すると
その子は振り向いた。
かわいいんだけどぉ!!!!!!
見かけとは裏腹にすごくかわいかった。
亜姫は
『初めまして★名前聞かせて???亜姫は竹榮 亜姫だよ』
と言おうとしていたが、
頭が真っ白になっていて、
まさに思考停止だった。
「初めまして。リア、竹河リアって言うの
貴女は???」
(先を越された……。)
「…あっ亜姫は、
竹榮亜姫よ。
りっリアちゃんって
めっ珍しいね。ハーフ???」
亜姫は噛みながらも言い切った。
「ふふ…そんな緊張しないで。
リアは、ママがアメリカ人でパパが日本人なの
そんなことより、
貴女は部活決めてる???
リアとどこかのマネージャーしない???」
(いきなりだなぁ……でもマネージャーもわるくないなぁ…。)
亜姫はしばらく黙っていた。
「例えば何処の部活???」
亜姫はリアを見つめた
「うーん…そうね、陸上……サッカーとか野球…は敵が多そうだから」
(ん??敵??
ひょっとして
リアちゃんは男目当て…??)
「リア、陸上部がいいなぁ。あそこ、今マネージャーいないし♪」
「えっ…陸上部???……」
実は裕祐は陸上部に入ると言っていたのだった。
しかも亜姫も裕祐も
中学の時、陸上部なのだった。
(陸上部マネージャーなんて、嫌味いっぱい言われちゃうなぁ…)
亜姫は真剣に迷っていた。
「ねぇっ!亜姫ちゃん!陸上部マネージャーしよっ★」
そんな亜姫に対して
リアはお構い無しに言ってくる…。
「か……考えとくよ…」
亜姫はひきつりながらも笑っていた。
リアは、ぶすったれて、
わかった
と唸るように呟いのだった。
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