桃色ほっぺ。

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「だぁーから!!悪かったってや!! つーか高校生で 胸ない女子なんざ腐るほどいるっつーの!!」 裕祐がなれない定期をピッと翳(かざ)した。 そう あたしたちは 今日から高校生になれた(ほぼ裕祐のおかげ★) 共学で裕祐と一緒の学校。 「あぁ!!わかったぁ そーんなコト言って、またオンナノコ口説くんだぁ へー。 そーやって口説くんだね」 亜姫は悪びれもなく言った。 だって亜姫は知ってる。 家が隣同士だから 裕祐がよく オンナノコ連れ込んでることぐらい 知ってる。 だけど、 何も思わない。 ただの友達だから。 「あ、亜姫、妬いてる??」 「は??」 突然裕祐が笑った。 茶髪で (髪の毛ツンツン) ピアスしてて、ネックレスしてる裕祐は いかにもタラシと言ってる様だ。 「妬く?? あたしが?? 裕祐に?? 有り得ないよ。まずないから。 まっ あたしが焼きもち妬くって言うならば……そだな……部活してる年上の人だよ」 亜姫は裕祐を横目で見た。裕祐はそれ以上何も言ってこなかった。 そだよね。 何も言えないよね… 裕祐は部活してないし… まぁ 友達だし… いっかぁ…… 電車の中はひんやりしていて、でも 朝の車内は混んでいて… もどかしい気分だった。 もう 今日は 桃色ほっぺ。 にはならないだろう…。 でも裕祐は部活してないけど、 チャラ男だけど、 エロいけど、 亜姫には いい友達だよ このときはそうやって 思ってた。
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