0人が本棚に入れています
本棚に追加
「ちょっとゴメンな」
そう言って、先輩は通話ボタンを押した。
「もしもし。……はい。…………部室に居ますけど。…………いやぁ、まだ出来てなくて。………………や、後輩が一人」
ちらっと私を見る。
どうやら部室に誰か居るかを聞かれたのだろう。
「はい?まだ知りませんよ。…………今からですか。……わかりました。正門のとこで待ってて下さい」
先輩はそこまで言うと、携帯をしまった。
「悪い。ちょっと用事が出来たから先に帰るわ」
そう言って、先輩は机の上にあった物を鞄の中に入れ、小走りで教室を出ていった。
最初のコメントを投稿しよう!