‡第Ⅱ章‡現実

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その後しばらく歩き、商業地区に到着した。 商業地区というだけあって、人で溢れかえり様々なお店や露店がズラッと並び、そこの人たちの客寄せの声が交錯している。 その騒音のせいかラッドは目を覚まして、自分で歩くと言った。 俺は、はぐれないようにきちんとラッドと手をつないだ。 今日は、週1のバザーの日のようで普段は使われていない場所にまで、店が出されていて白銀までの道が封鎖されていた。 「兄ぃ…通れないね」 「仕方ないから遠回りしていくか」 「だね」 白銀に行くには街の中をぐるっと回って行くしかないようだった。 俺達は、折角なのでいろんな店を見ながら少しずつ白銀に向かった。 ドン 「あいたッ!!」 不意に人混みでラッドは誰かの足にぶつかり、尻餅を付いた。 「大丈夫か?悪かったな」 相手の人も自分に非があるといい、しゃがんでラッドを立たせてくれた。 「ありがとうございます」 「いやいや、礼には及ばないよ、ゼクス」 「えっ?…な!?お前は!!」
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