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プロローグ
最近ある噂が広まっていた。
「ねぇ、『こっくりさん』って知ってる?」
「あぁ、知ってる知ってる。『こっくりさんこっくりさんおいでください』って言ってこっくりさんを呼び出して、色々聞きたいことを聞くやつでしょう?」
「そーそー。じゃあさ、『だるまさんがころんだ』って知ってる?」
「え?一人鬼を決めて、鬼が『だるまさんがころんだ』って言って、鬼以外の人は動いちゃだめっていう遊びでしょ?」
「ううん、違うの?」
「じゃあ何なの?」
「『だるまさんがころんだ』っていう噂なんだけどね、ある日一人の女の子が図書館で本を探していたんだって。そしてその女の子は題名のない一冊の本を見つけたらしいの。女の子は不思議に思いその本を開けてみたの。でも中は白紙だったんだって。それでも女の子はページをめくり続けたんだって。すると最後のページに、ある言葉が書かれていたの。」
「ある…言葉?」
「うん。『だるまさんがころんだ』…ってね。」
「それで?」
「女の子は消えちゃったんだって。その本と一緒に。まるで『神かくし』にでもあったかのように―…。」
「えぇ!?うっそ、マジで!?」
「ううん。全部噂だけどさっ。次に話す続きの話しもね。」
「え?何々?」
「でね、これはさっきの話に関係した噂なんだけどね、お風呂の中で頭を洗っている時に、『だるまさんがころんだ』って思ったり考えたりしちゃダメなんだって。」
「え?何故にお風呂?」
「さぁ、分かんない。」
「まぁいいやっ。続きはっ?」
「その言葉を思っちゃったら、メールがくるんだって。"七"って書かれた画像と一緒に。」
「ふんふん。」
「それも毎日。でも日に日に数字が減っていくんだって。"七、六、五"…って。」
「で、どうなるの?」
「最後の数字がきたら自分は消えちゃうんだって。」
「えぇっ!!止める方法はないの?」
「あるらしいけど、私はここまでしか知らないの。」
「やだー。今日考えちゃうかもー。」
だぁるまさんが こぉろんだぁ―…。
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