だぁるまさんがこぉろんだぁ

｢さぁて、勉強でもするか!｣

学校が終わり部活も終わって家に帰った沙希は、珍しく勉強を始めようとしていた。

しかし、

｢あー、もぅわかんない。先にお風呂に入ろっとー｣

10分もたたないうちに諦め、お風呂場に向かった。

｢今日はﾗﾍﾞﾝﾀﾞｰの入浴剤っと｣

沙希は粉末状の入浴剤をｻｧｧっとお風呂に入れた。

透明なお湯が一瞬で淡い紫色に変わり、なんともいえないﾗﾍﾞﾝﾀﾞｰの良い香りがお風呂場に充満した。

｢んー。やっぱこの香りだよね｣

そんな事を言いながらお風呂に浸かろうとした。

｢あ、先に体洗っちゃおっと｣

爪先までお湯に浸した足を戻し体を洗い始める。

次に髪の毛。
ｼｬﾜｼｬﾜと髪を洗っている時に、ふと今日の出来事を思い浮かべる。

数学がわからなかったこと、先生の話が面白かったこと、部活での出来事…。

楽しかった今日の出来事を思いだし、思わず笑みがこぼれる。

真梨奈と話したこと、後は───…。