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そんな事を考えながら、個室のドアを閉める、、、、
?
焦げ臭い?
何か、焦げた匂いがする、、
「火事よー」
え?火事?着物に着替えている暇なんてない、お金は後で払うにせよ、まずは避難しなくては、
「お母さんっ」
、、、反応がない、仕方ないだろうこの騒ぎだ、母も二階であわてていても私をみつけにきてくれるはず、とりあえずは母と避難できる経路を探さなくては
そんな、、階段が燃えている、煙が、、苦しい、、、、喉が痛い、目が、、、、窓っ、あの開いている窓から飛び降りて避難できるかしら、
私は窓の外を見た。高さを知りたかったのだ、、
真っ赤なワンピースを抱えながら茫然とデパートを眺める母がそこには居た。
避難できたんだと安心したのも束の間、、私はまだ避難していない、窓から飛び降り、、、、、、
無理だ、私が着地した時に、この群衆の中で辱めを受けるようなとは出来ない、、今のこのわんぴーすは、ひらひらしているから、、、
そうだ、袴だ、袴を穿いて飛び降りよう、
袴、袴、あった。
随分とぴったりした男性用の袴だが、これなら、、、、ぎゃあ、
熱い、熱い熱い、火が私を囲んで、
痛い、苦しい、い、いきが、、、
私は苦しさに悶えながら、頭が勝手に動いていった。
お母さん、何でおいていったの?
本当に会計しにいったの?
早くない?
何故私を置いていったの?
何で何で、何で何で何でなんでなんでなんで
、、、違う
たまたま火が私の近くであって、母は私はもう避難したと思ったんだ、驚いて逃げた為に会計はしていないから避難できたのかもしれない、、、
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