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思考回路
『ねぇ、知ってる?』
何気なく僕は紡ぐ。
「知らん」
と興味無さげに短髪の君が返答する。
『まだ何も言ってないんだけど…』
「何?早く言えば?」
冷たいなぁ…。まぁ、そんなとこが君らしいんだけど。
君らしいと言えば会社では不似合いな金髪も、とても君らしい。
ビルの屋上。君と出会ったのも此処。
案外運命かもねと思うけど、男同士ってのが残念なとこなんだよね。
僕はフェンスに指を絡め、仰ぎ見ていた空から視線を下げながら言葉を紡いだ。
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