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『約束できないね』
とイヒっと微笑して、いつもの穏やか口調で返答する。
「どうして?」と君が問えば。
『先の事なんて判んないでしょ』
そう返答する僕。
その後、黙りを決め込む君はホント君らしくない。
そんな君が何か嫌で――…。
『僕より先に死なないでね』
と笑いながら紡いだ。
でも本心は、本気で真摯な想い。
約束…破らないでねの意を込めての一言。
その一言を紡いだ後、やっと君は覆っていた手を退けた。
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