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エレン自身はその事に気づいていない。
「あの・・・王子以外で何とお呼びしたらいいのですか?」
「敬語禁止。後、年も近いし、ジンでいいや。」
「そんな風には呼べません!・・・お兄ちゃんはダメですか?」
その場の空気が凍り付いたかのような沈黙が続く・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「・・・仕方ないか。好きに呼んでくれ。」
エレンの顔が明るくなった。
原因は分かっている。魔人のせいで家族を失ったからだ。
「じゃあ、取り敢えず入学手続きしに行くからシャワー浴びて着替えてくれ。」
暫くし、エレンが部屋から出て来た。
母親似で可愛い子供。
髪は茶髪のセミロングのツインテール、目の色は緑で服装はボーイッシュな物(男物しかなかった為)だった。
「準備出来たな?じゃあ俺の手を強く握ってくれ。
途中で離すとエライ事になるぞ。」
エレンは頷きこれでもかといわんがばかりに強くジンの手を握った。
ジンはそれを確認すると扉に触れながら詠唱し始めた。
「call ゼロ、ゲートワープ。」
詠唱を終え、扉を開いて中に入って行った。
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