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その帰り道。
二年の年月。
ようやく、彼は「好きだ」と告げた。
会話の流れもなにもない突然の告白に驚く彼女、頭を真っ白にする彼。
街の雑踏、音など聞こえない。
ふとわれにかえり
彼女はにやけそうなのを堪えて
「あぁ、待ちくたびれたっ」
と、下を向いた。
必死の照れ隠しのあと、傘の下にも二、三粒の『雨』が、アスファルトを濡らした。
――――――――Fin
『二年越しの告白』
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