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新日本プロレス正規軍を戦国時代の幕府とすれば、
革命軍は幕末、明治維新の新撰組のような、倒幕の戦士軍団。
それにちなんで軍団名も新たに、維新軍団と名乗る。
新日本プロレス正規軍と維新軍の戦いは、
プロレス歴史に刻まれる血で血を洗う大激戦が長期にわたって繰り広げられた。
しかし、反旗を翻した長州力を始めとする維新軍団の人気はうなぎ登りに対して、
ちびっこファンには単なる造反した悪役としか見れなかった。
よって、学校でのプロレスごっこは相変わらずアントニオ猪木を中心とした新日本プロレス正規軍が勝つパターンで、
維新軍団はやられ役にかわりなかった。
いじめられっこの光雄は、
いつも長州力や小林邦昭の役をやらされ、
アントニオ猪木役やタイガーマスク役にやられてばかりいた。
そこで光雄は考えた。
役になりきるため維新軍団を良く観察して、
プロレスごっこをもっと楽しみたいと思った。
テレビでプロレス放送をする時はなるべく見れるように親に頼んだ。
当時は、好きでやらされていた維新軍団どころか、
実は長州力でさえどんな選手かまだ知らなかった。
テレビで初めて維新軍団を、長州力を見た瞬間に光雄は思った。
決して悪役ではなく、常にヒーロー役をしていた新日本プロレス正規軍団に対して正々堂々と挑戦をし続ける維新軍団、長州力にとても感動した。
たたまち維新軍団のファンになり、
プロレスごっこでやらされてい長州力役を、
自ら誇りをもってなりきるようになった。
長州力の得意技、サソリ固め、リキラリアート、バックドロップを研究。
プロレスごっこで使用することで、相手役も張り合いが出てくる。
今まではつまらなかったプロレスごっこが、
今ではとても好きになり、一般の人よりもプロレスが詳しくなっていった。
毎週プロレス放送を見て、
おこづかいを貯めてプロレスの雑誌や関係書物を購入。
いつのまにか、光雄は本格的なプロレスファンになっていった…
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