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そんな時、子供達をエスカレートさせる漫画がスタートした。
タイガーマスクである。
タイガーマスクは幼少時に両親を失い孤児院で育てられ、
自分が大人になっら孤児院にお金を寄付するために身体を鍛え、
プロレスラーとなり悪の組織と戦う物語。
漫画であるから、人間とは思えないくらいの動きを見せる。
光雄も漫画タイガーマスクを通して、
プロレスとはどんなものかを知りつつあった。
しかし、やはりプロレスごっこではいつも悪役ばかりやらされていた。
自分もヒーローの真似をしてみたい。
実際はアントニオ猪木や藤波辰巳、ジャイアント馬場やジャンボ鶴田をまだ見た事が無いから真似のしようがない。
しばらくして、たまたま家には家族が居なく、テレビを自由に見れる時間が出来た。
そしてチャンネルをプロレスにあわせてみた…
なんだこれは!
大きな男達が、殴りあい、蹴りあい、投げあい、関節技をかけあい、
飛んだり、走ったり、時には血を出したり…
簡単に言えば、ケンカ、をしている。
しかし、ヒーローと悪役が戦っているわけで、
観客も当然ヒーローを応援している。
これがプロレスなんだ。
ただ、がむしゃらに技をかけるのではなく、
相手の隙をついて、キレイに技を決める。
しかも、最後までどちらが勝つかわからずハラハラドキドキ!
次第に光雄もプロレスの魅力に取りつかれるようになって行った…
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