知らない間に、大きくなる光雄

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体重の変化など自分では気づくのが遅い。 他人に言われて始めて気づく。 当時、タイヤショップに勤めていた。 その前に、光雄は運命的な選択肢があった スポーツクラブを辞めてから、 一ヶ月くらい新聞の折り込みチラシの求人広告を見ていたが、 なかなか良いのが見つからない。 たまたまお袋と一緒に広告を見ていたら、 車が好きならこんなのはどうなの? と、ある会社を指差した。 そこは運転代行であった。 早速電話して面接する。 しかし、一週間たっても連絡が来ない。 仕方ないので他の仕事を探す。 当時はカラオケが流行りだした頃なので、 新規オープンするカラオケ店に連絡してみた。 自分自身カラオケは好きだし、 なにより若いスタッフが多いから楽しそう。 しかも、今回は店長や幹部候補も募集と言うことで、 ぜひ正社員で申し込んだ。 直ぐに面接を受けに行った。 出来たばかりでオープン前のカラオケ店。 集まる人はほとんどが女性、 しかも二十歳未満の若い子ばかりでアルバイト希望が多かった。 正社員希望で男だったのは光雄一人。 会社側も店長候補として、採用を検討するとの事だった。 楽しそうだし、店長として働けるし、周りは若い女の子にかこまれて・・・ など、浮かれて帰宅した。 すると、一本の電話がかかってきた。 え?もう採用の通知か? と思ったが、なんと運転代行より採用の電話だった。 連絡が遅くなって申し訳ありません、明日から働いてもらえないでしょうか? との連絡。 うーん、どうしよう? 確かに車の運転は好き。 しかも、夜がメインの仕事だから、 昼間みたいな渋滞とかも関係ないし。 でもカラオケも捨てがたい。 しかし、もし運転代行を断ってカラオケの返事を待つにしても、 万が一、カラオケで不採用になってしまったらどうしよう? と心配になり、結局は運転代行を選んでしまった。
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