知らない間に、大きくなる光雄

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しかし、決してデブではなかった。 と言うのは、もともとボクサーのように無駄な脂肪がなかった体系が、 その筋肉の上に上手く脂肪が付いた感じ。 要するに単なるデブではなく、プロレスラーのような非常に理想的な身体になっていた。 しかし、本人は認識していない。 徐々に変わる体系に気づくわけ無い。 それから、周りには体格が良くなったといわれるようになる。 20歳まで決して太ることが無く、 いつもガリガリに痩せていた光雄だったが、 やがて自分が良い身体になってると意識するようになる。 そして、またまた不幸が。 なんとタイヤショップまで倒産してしまう。 途方にくれていた光雄に声をかけたのは、 以外にもタイヤショップの後輩であった。 光雄はいつも先輩に可愛がられる(利用される?)のが多かったが、 初めて後輩に相談を持ち込まれた。 俺のお父さんが中古車屋で働いてる。 ちょうど社員を募集してるからやりませんか? 俺はお父さんと一緒に仕事をしたくないので・・・ よし、今は仕事を選んでる場合ではないと、 早速お願いしに行った。 見事に採用が決まった。 そこでは、前のガリガリの体系を知らない人ばかりだったので、 光雄はとても体格の良いあんちゃん、と思われるようになった。 そこでは、気の合う仲間も出来た。
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