知らない間に、大きくなる光雄

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ある日、テレビのプロレス中継を見ていた。 ある無名の選手が試合に出ていた。 新人の若手選手である。 動きはとても良い。 ん? あ! こいつ、一緒にトレーニングしてる彼じゃないか! そう、彼は若手のプロレスラーだあった。 後に、ジュニアヘビー級でチャンピオンにもなった大物。 それを知ってから、スポーツクラブで顔を合わせると、 本当ならば握手してくれとか、サインくれなんて声をかけたいが、 こっちもプライドがある。 一緒にトレーニングしてる以上は同じ会員。 顔を見ても知らん振りしていた。 が、たまにはかっこつけて、 早くシングルとてるといいね! なんて声をかけたりはした。 頑張ってください! なんて言うと、ミーハーっぽいし。 彼はプロだが、ここでは同じトレーニング仲間。 当時、ジュニアのタッグチャンピオンになったあとに、 時期シングルチャンピオン候補として騒がれている彼に、 ファンとしてでなく、あくまでもトレーニング仲間として声をかけるのであった。 すると、彼の同期のプロレスラーもトレーニングに来た。 ここって、けっこう有名なスポーツクラブなのか? さらに、関取まで来るようになった。 トレーニング仲間に、ここって有名人も来るんだね? と話していたら、 ここが出来て直ぐの頃は、インストラクターにも有名人がいたと言う。 名前を聞いてビックリ。 プロレスやプライドで活躍している選手ではないか! 意識するようになってからか、 その選手も良く見かけるようになった。 インストラクターを辞めてからも、 会員になってトレーニングにたまに来ると言う。 これは絶対に仲良くなりたいと思い、 ミーハー?になってしまうが、声をかけた。
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