死の奇跡~第2章~山辺樹奈

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六月。 先輩達が引退して2週間。 部活は2年生が中心となって、少し慣れてきた。 昨日、先輩にメールして数通したら返事が返ってこなくなった。 ――この頃涙が出そうになる。 今日は部活を休んだ。 …つらい。 もうなにも考えられないよ。 私は藤原先輩が大好きだから、先輩の姿を見れなくなって悲しい。 会いたいよ。 会いたいよぉ。 ものすごく会いたいです。 先輩。 でも、それはできないこと。 だって…藤原先輩は私のことを好きじゃない。 ――せめて、私が先輩を好きな1%でも思ってくれると私は救われるのに。 これは贅沢なのかな。 どうして? 私はこんなにも好きなのに… ―――ガシャンッ――― 「うわぁぁぁっ」 小さな工場から大きな音がした。 ――!!? 何かが飛んでくる。 ―――ガツッガガッ――― どうして… 目の前が真っ暗になった。 、
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