ピエロと鬼ごっこ

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「あれぇ?この辺じゃなかったっけ…」 「うーん…ちょっと道を間違えたのかな…」 さっき通ったときにみんなで美味しそうだという話をしたハンバーガーショップを目指して両親は歩いていた。 しかしこれだけたくさんの建物が、これだけ不規則に並んでいると まるで、見知らぬ行き止まりだらけの住宅街で特定の1軒を探すようなものである。 人通りも、なんとなくここは少ない。 パンフレットの地図をよく見てみるが、とりあえずここがどこなのかも怪しかった。 「スタッフの人に聞いてみましょうか…」 「そーだな。」 たまにピエロが歩いている。 おそらくその人たちがスタッフなのだろう、と二人は思った。 そしてピエロを見つけて駆け寄る。 「あの、すいません 道を教えてほしいんですけど…」 ピエロは立ち止まると あの独特な笑顔と共に 無言で頷いた。 「この『ピエロバーガー』に行きたいんですけど、迷っちゃって。どっちの方に行けばいいでしょうか…」 するとピエロは表情を変えずにゆっくりと目的地の方向を指で指し示した。
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