chapter1 ‐我ら青空会‐

5/14
前へ
/38ページ
次へ
    ――ゴチッ!!! 凄い音が辺りに響き渡る。 藍「えっ…?;;」 藍は驚きの表情を浮かべながら、三人がいるであろう場所に目を向けると――…。 渡「いってぇっ!」 輝「いったぁっ!」 渡と輝彦が頭をおさえているのが藍の瞳に写る。 藍は直ぐに状況理解した。 あぁ、玲が二人の頭にげんこつをしたんだね――…と。 そして藍は別段驚いた様子もなく、正直な感想を心の中で思った。 藍(―…痛そう…。) 何故藍は、驚かなかったのか。 それは――…。 輝「玲、毎回げんこつはないよ?」 渡「神宮寺、まぢで痛ぇんだけど!! 毎回げんこつはねぇだろ!!?!」 そう玲は、この二人が喧嘩をする度にげんこつをして二人の喧嘩を止める。 最初の内は、藍も驚いていたのだが…。 今となっては日常茶飯事の光景でもあるので、藍も驚かなくなった――…と言う訳だ。 玲「あんたらは、そうしないと止まらないでしょ? ―…なんなら、背負い投げとかしても良いんだけど?」 怜の瞳を見れば、本気でやりそうというのが分かる。 だから怜のこの言葉に、渡と輝彦は慌てて首を横に振った。 やっぱりこいつは怖い……ι と二人の心が一致した瞬間であった。 こんなやりとりをしていると、また辺りが騒がしくなる。 4人が騒がしくなったので、校門前に目線を向けた。 そこには二つの車が――…。 ――ガチャッ と二つの車の扉が同時に開き、中から一人ずつ出てきた。 「おぉ! 我らがアイドル、綾芽様が来たぞぉ!」 「きゃぁぁぁ! 優様もいらっしゃいましたわ!!」 一人は女の子。 髪はウェーブがかかっていて、"かなり綺麗"である。 名前は森小路綾芽(モリショウジアヤメ)。 この人も、本編の主人公だ。    
/38ページ

最初のコメントを投稿しよう!

14人が本棚に入れています
本棚に追加