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――ゴチッ!!!
凄い音が辺りに響き渡る。
藍「えっ…?;;」
藍は驚きの表情を浮かべながら、三人がいるであろう場所に目を向けると――…。
渡「いってぇっ!」
輝「いったぁっ!」
渡と輝彦が頭をおさえているのが藍の瞳に写る。
藍は直ぐに状況理解した。
あぁ、玲が二人の頭にげんこつをしたんだね――…と。
そして藍は別段驚いた様子もなく、正直な感想を心の中で思った。
藍(―…痛そう…。)
何故藍は、驚かなかったのか。
それは――…。
輝「玲、毎回げんこつはないよ?」
渡「神宮寺、まぢで痛ぇんだけど!! 毎回げんこつはねぇだろ!!?!」
そう玲は、この二人が喧嘩をする度にげんこつをして二人の喧嘩を止める。
最初の内は、藍も驚いていたのだが…。
今となっては日常茶飯事の光景でもあるので、藍も驚かなくなった――…と言う訳だ。
玲「あんたらは、そうしないと止まらないでしょ?
―…なんなら、背負い投げとかしても良いんだけど?」
怜の瞳を見れば、本気でやりそうというのが分かる。
だから怜のこの言葉に、渡と輝彦は慌てて首を横に振った。
やっぱりこいつは怖い……ι
と二人の心が一致した瞬間であった。
こんなやりとりをしていると、また辺りが騒がしくなる。
4人が騒がしくなったので、校門前に目線を向けた。
そこには二つの車が――…。
――ガチャッ
と二つの車の扉が同時に開き、中から一人ずつ出てきた。
「おぉ! 我らがアイドル、綾芽様が来たぞぉ!」
「きゃぁぁぁ! 優様もいらっしゃいましたわ!!」
一人は女の子。
髪はウェーブがかかっていて、"かなり綺麗"である。
名前は森小路綾芽(モリショウジアヤメ)。
この人も、本編の主人公だ。
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