chapter1 ‐我ら青空会‐

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    ―…が、渡は見事に避けて、ソファーに輝彦の蹴りが炸裂。 ソファーは、空中に上がったと思いきや、前にあるテーブルの上に落ちた。 ――ガッシャンッ!! と凄い音が部屋中に響いた。 この事によって玲がキレた。 玲「あんたらねぇ!! ちょっとは、静かにしなさいっ!!」 そう言うと渡と輝彦に近付く。 二人は当然の事ながら、後退り――…。 渡「こう言う時は―……」 輝「逃げるに限るっ!」 二人はほぼ同時と言っても良いだろう。 そう言うや否や、生徒会室を飛び出した。 玲もそれに続いて、生徒会室を飛び出していく。 こんな風景を、藍は苦笑いを浮かべながら…。 綾芽は、騒ぎからかなり遠ざかった場所にあるソファーに座り優雅に紅茶を飲みながら…。 優は、綾芽の向かいにあるソファーに座り本を読んでいた。 藍「……仕事しよ…。」 藍はそう呟き、沢山の紙が山積みになっている仕事用のテーブルの前まで歩いていく。 そして資料を手に取った。 藍「新入生歓迎会は、少し前に終わったからこれはいらないね。 これは、まだいるかな。」 藍は素早い動きで資料を分けていく。 藍の言葉に"新入生歓迎会"と言うのでも分かるかもしれないが、今は4月。 藍・輝彦・玲・渡・優・綾芽の6人は高校2年生になった。  
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