始まり

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「た…し…!た…か…し!孝!」 (誰だ…誰かが呼んでる…誰だ…? …志…野…? !!!!!志野! 志野は!どうなったんだ!) 「志野!」 智哉「やっと起きたか…。 でもこんな所で寝て良く助かったなぁ~ 悪運は強いやっちゃ 」 智哉は安心した顔をしながら孝をからかった。 孝は智哉の肩を力一杯掴んで叫んだ。 「志野は!志野はどうなった!助かったんだよな!」 智哉は孝から目を反らした。 そこに賢人が三人分の飲料水を持って歩いて来た。 賢人「お!起きたんやな、水飲むか?」 賢人は智哉に水を渡した後、孝にも差し出した、孝は賢人から水を受け取ると尋ねた 「なぁ?志野は…」 孝は薄々解っていた 志野が助から無かった事を…。 賢人「俺達が来た時にはもう…志野さんの姿は無かった…」 「はぁ?姿が無かった? 」 賢人「おう。志野さんはおらんかった…」 「なら…何処に…誰かに助けられた?」 賢人「かもしれんな またそのうち会えるって、今は他の仲間と合流しやなあかん」 孝は少し考えた。 (志野が生きて居たならきっと会える! でも…誰が助けたんだ?) 智哉が立ち上がった 孝も智哉に続いて立ち上がる。 智哉「ほな、そろそろいこか!」 賢人「だべなぁ!」 「あいよ」 三人は歩き出した。 途中で智哉が孝に問いかけた。 智哉「志野って昔の彼女なんか?笑」 「バ、バーロー!!!違うっての!彼女とかよりも…大事な人…」 智哉は孝の表情を見て少し罪悪感に捕らわれた。 智哉「ごめん!変な事聞いた!」 「いや…謝んな…お前が素直に謝るのがこえぇ…。」 賢人「確かに…逆に不気味やな…」 三人は笑ながら着実に目的地へ向けて歩いていた。 しばらくして、一軒の家が見えて来た。 智哉の家だ。 「みんなおんのやんな?」 智哉「おるよ~多分適当にくつろいどるやろ笑」 三人は智哉の家の前に着いた。 「あ、なんか買ってこやんで良かったん?」 智哉「大丈夫やろ、相当な量の生活必需品は皆で買って来たしな」 「なんでそんなん準備しとん? 日本で戦争でもおっぱじめたんか?笑」 賢人「もっと悪いもんやな…。」 智哉「まぁ家入ろうか~」 「だな、話は中でゆっくり聞きますわ」 三人は智哉の家へ入って行く。
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