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サヨクが言ったように火も氷も不自然に妨げられた。
恐らく神力だろうが、詳細を知らなければ相手の思う壺だ。
「氷と火だってよネルビオン! 結構恵まれてるぜ」
「マール達が適わない訳だ。シクセア、この夜郎自大共に制裁を」
そうネルビオンに言われたシクセアは、板チョコを飲み込んで、口からドロドロした茶色っぽい何かを吐き出した。
「げっ! チョコ吐いたぜあいつ」
シリュウが軽蔑気味に、口からチョコレートらしい物を吐いたシクセアを貶した。
シクセアは上目で此方を睨み、不敵な笑みを浮かべた。
デイダン
「泥弾!」
シクセアが口を膨らまして、今度は茶色い何かを丸い形状にしてこちらに飛ばしてきた。
「伏せろ!」
サヨクとシリュウは、瞬時にカナンの言葉に反応して地面に伏せた。
カナンだけは迫ってくる茶色の塊の軌道を見切って、華麗に体を回転させて全て躱してしまった。
隙が生まれる為、カナンだけは伏せるわけにはいかないのだ。
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