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あれから何時間くらい経っただろうか。
サヨクは腹が未だ満たされていなかったのか、目を覚ました。
辺りはまだ暗い。
「――おはようございます」
「おはよう、着いたよ」
因みに、馬車はサヨクが寝てから約二時間走っていた。
馬車で二時間とあらば、そこまで移動した訳ではなさそうだ。
馬車が止まり、サヨクはツアキに従って降りた。
そして、サヨクの目の前に見た事のないぐらい巨大な建物が立ちはだかった。
広さは確認できないが、かなり大きいと思われる。
「なっ! 何だこの施設は!? ここは何です!」
吃驚しすぎて、サヨクの声が裏返った。
そんな浅ましく騒いでいるサヨクに、ツアキがさらりと告げた。
「GUARDIANの本部だよ」
「ガー……ディアン?」
ツアキは、サヨクの顔にかなり近く顔を近づけた。
面倒ゆえに、あまり騒がないで頂きたいと。
「黙って、付いてきてね」
笑ってはいるが、一瞬殺気を感じたサヨクだった。
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