魔法の街セントラル・リーグ

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暗黒に染まる空に チカチカ光る石が空に浮かんでいる。 その中に1人の黒い影が,家の前にいた… 顎髭を生やした男が 玄関の石段に座ってタバコをふかしている。 そこへ,コリスが現れた。 神妙な面もちで,両手を祈るように前で握っていた。 しばらくしてから,コリスが口を開いた。 「…あなたが来るなんて,とても珍しいわね。 でも,来てくれて嬉しいわ。」 コリスは無理やりな笑みを浮かべているようだった。 男はうつむいた。 「ああ…。私もだよ。 こんな風に,会いに来るつもりでは無かったんだがね。 子供達は元気かい?」 「ええ,元気よ。」 「そうか,随分大きくなったんだろうな。 だがその分,【あの力】も…。 今日は,届けものがあって着たんだ。」 そう言う男の手には,黒い封筒が握られてあった。 「……。」 コリスは,空を見上げ,目をつぶるのであった。 (…パド………。)
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