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誠「やぁっべ、あいつかぁいいな(笑)ウへへ。写メろかな。バレんかったらいいよな?人生最初で最後の盗撮くらい神様も許してくれるよな?仏の顔も三度までって言うし。」
誠は完全に性欲に負けていた。
携帯を取り出すやいなや不自然な体勢でメールを打つふりをする。
パシャ…
ある程度電車の中もにぎわっていたので携帯のシャッター音はかき消された。
そして誠は完全に自分の世界に入りだしていた。
「うぇい!ヒャッヒャッヒャ(笑)あの子意識してんじゃね?かぁいいよ、かぁいいよ。もうちょい角度を…キタ!意識してんじゃね?ウへへへ」
誠は完全に周りが見えなくなっていた。
降りるべき駅を過ぎているのにも気がつかないくらいに。
そしてだんだん大胆に写メを撮りだす。
パシャ…
パシャ…
パシャ…
パシャ
パシャ
パシャ
気がつけば電車の中は静まり返っていた。
誠は我に帰る。
誠「ヤバい…それにここどこだよ?完全乗り過ごしてるじゃないか…」
明らかに周囲の目線は誠をとらえていた。
誠「おい仁起きろ!次降りるぞ。」
仁「あぁもうついたか。」
誠「いや、乗り越した。」
仁「はぁ?なにやってんだよ。」
誠「いやわるい、俺もつい寝ちゃって(笑)取りあえず次の駅急いで降りるぞ。」
仁「まぁお前もつかれてたしな。ってか周りの目線感じるの俺だけか?」
誠「いやぁ、お前が起きないから声おっきくなっちゃったんだよ。多分そのせい。」
仁「俺めっちゃはずいやん!だからさっき急いで降りるぞとか言ったんか。」
誠「そうやで、走るぐらいがちょうどいいと思う。」
電車は駅についた。
誠「行くぞ!」
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