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大通りをまっすぐに進み、階段を上がったところ。そこに帝立中央公園がある。
公園の周りをぐるっと木が囲み、その中心には噴水があった。水は内より出でて、頂上で花を開く。
突然、花が散った。
「はああああああっ!!」
パシンッと水が裂け、小さな雨となって降り掛かる。
ジェネは頭を振り、水を思い切り飛ばすとすぐさま前を見、振り下ろされる長棒を自身の持つ棒で受けとめ、弾いた。
木材特有の音が響き、ジェネ、ロイドの両者はともに離れあった。
とっとっとステップを踏み、ロイドは衝撃を吸収し態勢を立て直す。
対するジェネはつま先で踏張り、減速しながら止まる。
ロイドは右手を前に、左手を腰に木の長棒を構えたまま、口を開いた。
「ついにあれをかわされるとはな………」
ロイドは残念そうに呟く。
「ふぅ、やっと見えるようになったんだよ~。それと………」
ジェネは一呼吸置く。
「まだまだ、これだけじゃないよっ!」
叫び、ダッと地面を蹴りだす!
「む………!?」
突然の突撃にロイドはひるむと、もらった!と言わんばかりにジェネは得物を叩き、ロイドを石床に押しつけた。
「……………………」
ロイドは無言のままジェネを見返す。勝利を確信していたジェネにはその意味は分からなかった。
しかし、
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