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まだ貴女が悪いと思っている?
貴女は悪くはない。
これは運命なの。
貴女がそういう家に生まれたから彼が貴女に惹かれ、貴女も彼に惹かれ、貴女の勇気でその関係を絶ち切ったの。
よく頑張った。
今は心の健康を取り戻そう。
大丈夫、心配はしても迷惑なんて思わないから。
私の上司はそう言った。
正直、救われた。
産後・育児休暇中に私の人生は大きく動いた。
そのストレスから私は神経を病み、仕事に復帰してからも目眩と吐き気、どうしようもないだるさに襲われていた。地に引きずり込まれるような、重力が何倍もの強さで私にのしかかってくるような感覚…、食べ物は胃に入れるとしばらくして一気に持ち上がって私の口から飛び出てくる。
調子が良ければ健康な人と変わらず、悪ければ動くこともままならない。その調子の良し悪しは自分でさえも詠めない。
私はそんな日々を過ごしていた。
当然、仕事にも少しずつ支障を来していた。
出勤途中や仕事中に症状が出て倒れることもあった。
そんな私に同じ女性で同じ福祉の仕事をしている上司はそう言った。
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