第十五章 愛

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そこに立っていたのは、紛れもなく僕が待ち続けた人だった。 一年振りに会うその女性は少しも変わっていなかった。 その瞳も、その声も。 女性は僕に向かってニッコリと微笑みかけた。 僕の記憶が一年前に引き戻される。 そうだ、僕は彼女の笑顔に何度救われたことか。 僕はずっと待っていたんだ。 この日が来るのを。 ――君に逢うために。
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