怪盗―燕

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「蓮~~おっはーー!!」 後ろの方から聞き慣れた声がする。 「あ、田宮さん!!こんにちは」 蓮の時とは、まったく違う対応を示す虎哲。 「はぁ……里紗か」 蓮はため息をつく。 「里紗かって何よ!!ってか、この人誰?転入生?」 里紗は蓮の肩に顔を置き、虎哲を指差して言う。 「ガーン!!まさか、あの田宮さんにまで名前を覚えてもらえてないとは……男、虎哲一生の不覚……」 大袈裟に頭を抱える虎哲。 「虎哲……名前じゃないぞ、存在を知られてなかったんだよ」 蓮は止めを刺した。
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