運命への序曲。

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俺は、人より個性が強かった。 そんな俺を、世の中は受け入れてくれなかった… 学歴や見た目で判断され、騙され…裏切られ… そんな世の中を、やがて俺は恨み…逆らい… 自分を捨てる為、夜の街へ… 「世の中は結局『カネ』なんだ。」 そう思って生きるようになっていった… 毎晩、浴びるようにイイ酒を飲んで、イイ車に乗り、街を見下ろせるような部屋に住み、誰もが振り返るような女達を抱き、金なんて紙切れのように、使い続けた… バカな、オヤジ達が女に金を使う。 それを、女達が俺達に使う。 そうやって金は回ってゆく。 だから俺達が、たくさん女に金を使わせなきゃいけないんだ。 そう思って、金を使わせた… そんな、金が自分の心を… そして、人の運命さえも蝕んでいることも、知らずに…
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