出会い。

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いつものように俺は、店に行き、いつものように客を言葉で酔わし、酒を飲ませ、客に高い酒のボトルを何本も入れさせ… そんな、いつもを過ごして明け方… 店を出て、いつもの路地裏を歩いて駐車場へ… もう少しで、車に着く時後ろから人が、ぶつかってきた… 「俺の女…返せ…お前みたいな奴…死ね…」 って言葉が耳元で聞こえた時に背中に激痛が… 男は、俺の背中にナイフを刺して走り去った… 「ハハハ…」 ヤッパ、俺の最後は…こんなもんか… 金のことしか考えず、やってきた結末か… 笑うしかないな… このまま、ここでくたばるんだな… 気を失いかけた時、一人の女が助けを求めてくれてることに、気づいた… 女は、自分の服が血で汚れるのもかまわず、俺のそばに居てくれた… 俺は、そのまま気を失った… 次に気づいた時には、病院のベッドの上だった。 ふと、隣を見ると俺を助けてくれた女が眠ってる… 「気がつきましたか?」 看護師が、声をかけてきて、こう続けた… 「彼女さんは、血液を輸血して今は、身体を休めてるだけですから、心配しなくって大丈夫ですよ。」 と、笑顔で答えてきた。 何でも、病院の輸血用の血が足らなくて、困っていたところ、彼女が「私の血が合うなら使ってください…」 っと言ってくれたらしい… そんな話しをしてると、彼女が目を覚まして… 「大丈夫ですか?」 と、 俺に聞いてきた。 俺は、慌てて「あっ…だ…大丈夫です。すみません…」そんな言葉しか出なかった… でも、そんな俺の言葉を聞いて、安心したように笑顔で「よかった…」って、もう一度眠りに着いていった… その時の笑顔は、俺が今まで見たことのない笑顔… まったく曇りのない笑顔だった… その時、俺は思った… 今まで「所詮、女なんて金を運んでくるだけの物」って、思って生きてきた自分を恥じた…
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