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(……なんか…よく分からないけど…すごい人と家族になるんだな…)
切は、よく分からないことがたくさんあったが『へぇ』や『ふぅん』などと相槌を打ちながら弥生の話に聞き入っていた。
どれくらいの時間が立ったのだろう。
弥生はふと腕時計の時間を見ると『あっ』と声をもらし切に目を向けた。
『気付いたら、だいぶ時間が過ぎてますね』
『え?もう、そんな時間?』
切が素直に驚くと弥生は『ふっ』と笑い腕時計を切に見せた。
切が腕時計を覗きこむと、すでに針は21時を回っていた。
『本当だ。もうこんな時間なんだ』
『えぇ。今日はもう帰ります』
弥生の言葉に切が少し寂しそうな顔をすると弥生は再び切の頭を撫でた。
『そんな寂しそうな顔をしないでください。また明日、顔を出します』
(また明日…)
切は『また明日』という言葉に少し嬉しさを感じながら弥生を見上げた。
『うん!また明日!』
そう笑顔で答えると弥生を見送ったのだった。
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