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ぴーひょろろ
階段の壁に背中を預け
私はその音色に耳を傾ける
ぴーひょろろ
太くもなく
細くもない
きっと大きくもなく
きっと小さくもない
そんな鳥の鳴声なのだろう
ぴーひょろろ
咥えた煙草の無気力な
紫煙が風に揺られたのなら
似ているね
ああ似ているねと
私は私でぴーひょろろ
力を抜いた足取りで
煙草をゆっくり押し潰し
一段飛ばしで上り始めた
ぴーひょろろ
ぴーひょろろと
階段のんびり上りながら
その鳴声にはもってみようか
ぴーひょろろ
ぴーひょろろ
ぴーひょろろと
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