第1章―連続殺人事件―

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俺はEnterを押した。 ボタンを押すと、背景にうっすらとしか浮かんでいなかった髑髏の顔が鮮明になり、こちらを嘲笑うかのように口を小刻みにパクパク動かしている。 『…ギャッギャギャギャギャ…!!』 不気味な笑い声が聞こえたかと思うと、今度は髑髏の右目の部分で、あるはずもない瞳が俺を睨んだ。 「………!!?」 今度は、画面の上の方から赤い血のようなモノが流れてきて、あっという間に画面を真っ赤に染めた。 「…な?この時点で既に規制をかけなきゃヤバそうだろ?」 「…あ、あぁ。」 水谷は単純に俺の反応を楽しんでいるようだ。 確かに今までの"演出"で、俺の心拍数はいくらか上昇していた。 画面には、赤い背景に白い字でいくつかのメニューが記されている。 「…"検索"…だな。」 迷わずに検索を選択する。そして、検索内容の項目には… …『人喰い』… そう入力すると、更に画面が切り替わる。 再び真っ暗な背景になり、赤い字が羅列される。 「…これは…?」 「こいつが唯一、形として残る『人喰い』に関する伝記みたいなもんらしいぜ?」 俺はゆっくりとそれに目を通した。
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