第1章―連続殺人事件―

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――― 人と隔離されたこの土地の何処かに、人の肉を好んで食す『人喰い』という人種が存在している… …『人喰い』は、その名の通り、人肉を喰らう人種である。 だが、全ては喰らわずに、身体の一部のみを喰らい、自分の存在を象徴する… この文章は、古くからこの土地の伝承の研究を続けていたオカルト学者(氏名・年齢等不詳)が、これまでの調査の結果得る事のできた、ほぼ完璧な形の伝承文である。 この『人喰い』に関しては、上記の伝承文以外は、ほぼ謎に包まれた存在であり、その存在の有無ですら明らかになっていない。 ――― その伝記の下には、このサイトの閲覧者の書き込みが複数あり、その中のひとつに目が止まった。 ――― この『人喰い』が存在しているのは、なんと東京都内。〇〇区●●の都市伝説らしい。 ――― 「…これって…」 「そ。まさに安藤が住んでる場所って事。 それに、ここにレスしてるのは普通のオカルトマニアじゃあないから…信憑性もかなりあると思うぜ?」 「…そうなのか…?」 そこに記されていた場所は、正に今、俺の住んでいる住所の場所だった。
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