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「…なぁ安藤、覚えてるか?あの模様の中心に溜まっていた…」
「忘れるはずないじゃないか。
多分、俺と水谷の意見は同じだろ?恐らくあの液体は…血液だ。しかも、まだ新しい。」
彼も「やっぱり…」といった顔をしていた。
あの独特な色と匂い…それに、不気味なみずみずしさ…
血液中には、出血した際に血を固まらせる成分が含まれているが、アレにはそういった兆候が表れていなかった。あくまでも、そこにあったのが"血液だと限定して"の意見だが。
「…でも、こいつをどうやって調べる?何を元に調べればいいのか…
"ムカミの社"から攻めていけばいいか…?」
「う~ん…
素直に"魔法陣"とか…あと、魔法陣といえば"黒魔術"とかどうだ?
…ちょっと非現実的かな…?」
「…いや、やってみる。
…安藤、こっちで調べてる間に、行ってこいよ。」
「…行ってこい…って、どこに…?」
「奈津美ちゃんのとこだよ!!下手すればこれから長丁場になるぜ?」
水谷は、変な所で気が回る。
でも、夕方には顔を出すって言っておいたからな…
「じゃあ、お言葉に甘えてちょっとだけ。」
「おう。気をつけて。」
俺は病院に向かった。
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