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アツシは寂しかったんだと思う。
アタシはダンスばかりしていたから。
アツシは、アタシじゃないとダメだと泣いた。
何日か後、アツシの病院のロビーでユウコさんに出会った。
『アツシのことで、ちょっと、お茶でも飲みながら話したいんだけど・・』
アタシはユウコさんのムーヴに乗った。ユウコさんの車は・・・人気のない山の際で止まった・・
『・・アツシと別れ・・てよ・・いらないんでしょ?アツシ・・別れて・・』
彼女は泣きながら怒っていた。
長い沈黙のあと
『・・アツシはモノじゃなかと・・』
アタシの一言が彼女を変えた❗
ユウコさんは、アタシのパーカーの袖を掴み、車からひっぱりだした。そして、アタシの身体を何度も、何度もボンネットに叩きつけた。
抵抗はしなかった。
する資格がなかった
アタシは『女』として、アツシに何も与えることができなかったから・・
(アツシ・・アツシ・・アツシ・・アツシ・・)
今までのことを思い出してた。
恥ずかしさに照れた顔をサングラスに隠して、忘れた給食当番のエプロンを届けてくれたアツシ・・・アタシのスカートをめくった、とっちゃんを凹って、オサムさんに凹られたアツシ・・・金魚すくいのポイを5重にして、2匹捕まえてくれたアツシ・・アツシ・・アツシ・・アツシ・・
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