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俺と由夢ちゃんは二人肩を並べ桜並木を歩いていた。
浩之「しっかし…、今日はかなり寒いね」
吐いた息は白く色づいていた。
由夢「そ、そうですね…」
由夢ちゃんはそわそわしながら言った。
何故か玄関を出てから由夢ちゃんはずっとこの調子だよな……。
浩之「雪降るのかな?」
俺は空を見上げて嫌だな~と呟いた。
空には、重く低く灰色の雲が広がっていた。
由夢「雪が降ればロマンチックですね」
由夢ちゃんはどこかぎこちなく嬉しそうに言った。
女の子って…、いつの時代もロマンチストだもんな…。
俺はそんな事を考えながら、由夢ちゃんを見て微笑んでいた。
由夢「浩さん、何ニヤけてるんですか?」
由夢ちゃんはムスッとしていた。
浩之「な、なんでもないよ。クリパ楽しみだな~」
俺はあははと答えた。
由夢「浩さん、ちゃんと約束覚えてます?」
由夢ちゃんは頬を赤く染めながら言った。
浩之「クリパを一緒に回ることでしょ」
俺はもちろん覚えてるよと答えた。
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