昔…昔の夢1

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???「この桜の木は立派だな」   そう、髭を生やした男性は呟いた…。   「お父さん、何をしているの?」   男性の隣に立っていた5~6歳の男の子は不思議そうに尋ねていた。   ???「ひ…ゆ…、例えばこの島に暮らす人たちがずっと笑って暮らせたらいいと思わないかい?」   男性は優しい笑み浮かべて、そう言った。   「ずっと笑っているの?」  幼い男の子はよく理解出来ずに聞き返していた。  ???「はははっ…ちょっと違うぞ。幸せな気持ち…みんな笑顔になれる世界」   優しい笑みは絶やさず、ただ桜の木を見つめていた……。   「う~ん。よく分からない」   男の子はそう言うと照れ笑いをしていた。   ???「あはは…大きくなったら分かるときが来るよ」   男性は高らかに笑っていた………。   「うん」   男の子は頷いていた。   ???「さて……そろそろ始めようか」   ――――――――――――――
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