メモリー1 幼なじみ

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「お前さ、 あの子のことどう思ってんの?」 『どうって……べつに…』 「べつに?」 『べつに――… 幼なじみだし。』 「――幼なじみ!?」 『お、おう……』 よっぽど仰天したのか 大きなその蓮の声に たじたじになる。 「結菜ちゃんと昔から一緒か…… 羨ましいぜぇ、お前が。 ……で? べつに好きじゃないと?」 『……うん。』 ――結菜のことは好きだ。 だけどそれは…… 友達として。 幼なじみとして。 蓮の言ってる“好き”の意味は きっと俺とは違う。 (ていうか……) 友情の好きと恋愛の好き。 ――…何が違うんだ?    
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