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『………ブレイザー国王に心から感謝をせねばなりませんね。
こうして無事に成長してくれたんですからね♪
私の取った行動は決して無にならなかった。
………本当に、本当に良かった』
ポロポロと止まることなく涙が流れ続けるフレイアにレッドは。
『母上。
安心して下さい。
俺は成人の儀式を経て、今は嫁さん探しの旅に出ていますが必ず母上のような素晴らしい女性を探しだし、フレアスターに戻り父上のような立派な王族になってフレアスターを今以上に繁栄させることを誓います!!
だから、これで心おきなく天界へお帰り頂いて俺と父上を、そしてこのアースラルをお守り下さい』
涙こらえて必死に笑いながらフレイアに話すと、フレイアはふと上を見上げ、空に手をかざすとフレイアの手に光が集まりだす。
『レッド。
貴方の手をここにかざしなさい』
フレイアに言われるまま、レッドはフレイアの手の上に手をかざすとレッドの手に光は集中し手のひらに収まるくらいの赤い珠が現れた。
『母上……。
これは?』
『焔霊と呼ばれる宝石の一種で貴方が持つ銀の剣に火の力を 付加出来るモノです。
この先、いかなる困難が待ち受けているか分かりません。
そんな時に必ず役立つはずです。
持っていきなさい』
そう言われて、レッドは剣に焔霊をはめ込み鞘に収めた。
『さ、もう天界に戻らねば。
レッド。
ブレイザー国王にフレイアは貴方に心から感謝をしていますと伝えて下さい。
レッド皇子。
………貴方が私の息子で本当に良かった』
パアアアッ
フレイアは全身光に包まれ、空へと解き放たれた。
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