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『ふぅ~。
何とか、無事に鉱石を持って帰れるな』
竜が逃げ去り、皇子はホッと一息ついては大の字に寝転んだ。
………こうして、皇子達は銀の鉱石を持ち帰りフレアスターに戻った。
火の都市フレアスター
ここは、5大都市の中で最も人口が多く
盛況と活気が満ちている都市である。
『おお~!我が大事な息子よ!
その様子だと、見事に銀の鉱石を採取出来た顔に見えるが?』
堂々と玉座に座り、立派な白ひげを生やした王様が白い歯を見せてニッコリ笑った。
『父上!!
王族由緒正しい試練だか、何だか知りませんが、なんだって 死に者狂いで採って来た鉱石がランプの光輝石代わりにしか、役立たないモノなんですか?』
眉を潜め、皇子は王様に対して怒り出した。
『まあまあ、そう苛立つな。
銀の鉱石は、光輝石など比べモノにならないくらい純度が高く、非常にレア度の高く珍しい鉱石なのだ。
主に、使い道はランプに使うが今回は別。
お前が成人を迎え、晴れて王族の一人として迎えて入れるため、その銀の鉱石で剣を生成するためのモノだ!
決して、安易な思いだけで
あのような危険な場所に行かせたつもりはない。
少なからずとも、父としての想いがあることだけは、どうか汲んで頂けるかな? レッド皇子?』
『………わかりました。
と、とりあえず、俺は疲れたから軽く部屋で一眠りしています』
『うむ。
夜になったら、お前の試練成功と王族入りを祝した祝宴パーティーを盛大に行う。
それまでに起きて、大広間に来なさい』
と王様が言うと、レッド皇子は自分の部屋へと戻って行った。
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