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ジリリリリリ
カチッ
『ん………。
むにゃむにゃ……。
今、何……時だ……?
やばい!!
もう~こんな時間か!!』
時計は既に、18時半を過ぎていた。
祝宴パーティーは19時。
レッドは慌てて、スーツ姿の正装に着替え、部屋を出た。
祝宴パーティーの大広間 前には、大臣のギブレが時計を気にしながら、レッドを待っていた。
『皇子……。
早く来てください。
急がないと、パーティーが始まってしまうと言うのに』
ソワソワと落ち着きのないギブレをよそにレッドがやっと大広間に着いた。
『ハアッア~ア
何とか間に合った』
『時間ギリギリですよ、皇子。
中で王様がお待ちかねです。
もう~間もなくパーティーも始まりますので、お急ぎを』
ギブレが大広間へ皇子を通すと、
各都市の王族の面々と他多数の著名人達が勢ぞろいをして
集まる視線はレッドに一点集中した。
『おお~!
レッドよ!間に合ったか。
では、主役が来た所でパーティー開宴と行こうではないか』
パチンッ
王様が指を鳴らすと 大広間に静かで単調なクラシック音楽が流れ出した。
『おっほん!
今宵は、我が火の国フレアスターの皇子レッド・フレアスター様の試練成功と王族入りの祝宴パーティーにご参列して頂き、誠にありがとうございます。
心から御礼致しあげます。
それは、早速ですがレッド様の王族入りを祝して我が王であられるブレイザー王より我が都市に伝えられる烈火の紋様が刻まれた銀の剣を贈呈されます』
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