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第5章 ヴァリシアの執念!伍霊柱の光と緋炎獅の策謀!!
???『運が良かったな。
霊樹マナ!』
マナ『貴方は!!
元素精霊マクス=ウェル!!
どうして、ここに?』
マクス=ウェル『どうしてとは?
不可解な事を聞くようになったな。
我輩は元より、このアースラルの統合体。
どこに現れようが、おかしくはなかろう。
それにしても、ゼロカウントを発動しなかったことを後悔してはいないのか?』
マナ『…………その質問は、どう取るべきですか?
貴方に精霊統治を任せ、堕神ラル復活の阻止が出来ると言うのですか?』
マクス=ウェル『100%とは言わないが、それを実行しようとする緋炎獅を滅することは出来る』
マナ『本当に出来るのならば、ゼロカウントを発動し今すぐにでも貴方に託してもいいでしょう。
しかし、それぞれの精霊達はそれを嫌う。
貴方が言われた秩序と言う言葉に全ては騙され、戦時前に貴方は人種に格差を付けた。
それが発端で、小さい紛争から始まり全ての種族は叛乱を起こし、文明が止まり 王族だけが
その真実を知ることになっても聖戦は止める事など出来ず、アースラルは大きく激震をした。
幸い、数十年と言う短い年月で聖戦は幕切れとなりました。
しかし、フールはその間に力をつけて勢力を増し下手をすれば聖戦の時以上に伸し上がって来てしまった。
精霊達が嫌う理由は、まさに貴方の理不尽で傲慢な一言と私の無責任さにあると思います!』
マクス=ウェル『今さら昔の総括をしても仕方あるまい。
そなたが、統治移行を飛ばすなら、それでも良い。
しかし、考える時間はそう長くはない。
それだけは覚えておくとよい』
灰色の球体に身を包むマクス=ウェルは緑と同化しては、どこかへと姿を消した。
マナ『貴方に言われずとも、それくらいは分かっています。
貴方に。
…………言われずともね』
光明射す手立ては見当たらず、下をうつ向くマナの姿は、水面に望みすらなく写って見えた。
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